これが子ども用だと…!? 最近の知育菓子の複雑化に驚愕、大人でも難しい「スイーツパーティー」

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ある日の雑貨屋でのこと。クラシエの「スイーツパーティー」というお菓子が目に止まった。クラシエと言えば当サイトでもおなじみ「ねるねるねるね」のメーカーで、子どもが色をつけたりトッピングしたりして遊びながら食べる、いわゆる知育菓子の老舗だ。

本物みたいな完成写真もさることながら、パッケージには「電子レンジ使用」とあって、最近のお菓子は凝ってるなぁと感心。

「ねるねるねるね」は筆者の子ども時代からのロングセラーだが、実はあまり買ってもらった記憶がない。食べられる部分の割合で考えると高価なお菓子だったせいか、あるいは食べ物で遊ぶことに抵抗がある世代だったせいか、親がこの商品を好まなかったようだ。もう大人だから好きなだけ買えるもんねーと、うそぶきながらレジへ向かったが、後に筆者は親がこの手の商品を避け続けていた本当の理由を知ることになる……。

・ポッピンクッキン「スイーツパーティー」(税抜250円)

童心に帰って開けてみると、道具一式が入っている。作業の容器となるトレーと、化学実験を思わせる「○○のもと」の小袋各種。

1種類だけ本物のお菓子……ビスケットが入っていて違和感がある。商品としては「菓子」なので別にいいのだが、なんだか場違いだ。

袋もハサミで切り開いて再利用するようになっている。「上にのせながら作ってね」とのことで、テーブルが汚れないようにという配慮だろう。

用意するものは水のみ、トレーの1部を切り取って計量カップのように使う。わずか4cc、指先ほどの極小カップだ。

まずはメロンゼリーを作る。小さなカップで水を計って、粉を混ぜる。

同じ要領でみかん、イチゴ、ブルーベリーを作っていく。同じみかんでも房(ふさ)になっているのと輪切りになっているのがあったり、イチゴも1つだけ「まるごとイチゴ」があったりと本当に凝っている。

「10分待つとかたまるよ」と書いてあるのだが、実際は混ぜた直後から固まり始める。のんきに写真を撮っている場合じゃない。小さなスプーンは扱いにくく、時間との戦いだ。

もたもたしていたら、すでに固まって隙間ができてしまった……。

次はホイップクリームを作る。一体どうやって? と思ったら、ゼリーと同じく袋の中で水と粉を混ぜるだけ。

クルクルとねじれば立派なしぼり袋だ。すごいな!

感心したのは、それぞれ匂いがついていること。イチゴはちゃんとイチゴの匂いだし、メロンは青リンゴゼリーの匂いがした。そしてホイップクリームからはバニラの甘〜い匂い。本格的!

最後にスポンジケーキを作る。これまでと同じように粉を溶かして型に流し込む。

トントン叩いて空気を抜いたら、電子レンジで30秒加熱。

ふっくら膨らんで、スポンジ状になった! マジか……!

・デコレーションする

これまで作った材料を組み合わせてデコレーションする。冒頭で切り開いた「スイーツパーティーシート」にたくさんのアレンジ例が載っている。ここからがセンスの見せどころだな。大人の本気を見せてやる。

メロンゼリーをギュギュッと押し出すと……

お、上手くできてる!

スポンジケーキはスプーンで押し切りして使うとのこと。

果物ゼリーも上手く固まったのだが……当然のごとくベタベタするので箸でつまんでトッピングすることにした。本当はピンセットが欲しい。

小さくて難しい! ホイップクリームがなぜか緩くて見本のようにツノが立たず、具材を留める力もない。これ、子どものたどたどしい動作では大変なのでは?

それでも頑張って、なんとかトッピングしていく。パッケージ写真の緻密なアレンジには程遠いが……。

ふぅ! どうだろうか。

見た目には上手くできているように見える。

多少バランスが悪くても、カラフルなゼリーが写真映えして大変に可愛らしい。たぶん大成功に見えるだろう。

・その実態は……

分別ある大人として一応は箸を使ったのだが、細かい作業では思わず手が出る場面がたくさんあり、指先もテーブルも汚くなった。そう、見た目ではわからないが、押さえたり支えたり重ねたりと、素手でベタベタいじくり回した結果の完成形だ。

自分で作ったとはいえ、少し潔癖な人なら食べられないレベルかもしれない。私たちが寿司を美味しく食べるのは一瞬の早技で握られるからで、目の前で5分も10分もこねくられたら、ちょっと引くだろう。

大人でもそうなのだから、これが子どもだったら手も周囲も大変なことになると思う。軽く小さなトレーはちょっとした衝撃であらぬ方向に飛んで行ったり、ひっくり返ったりする。粉は空気に乗って簡単に舞い上がる。クリームもゼリーもご想像のとおりのベタつきだ。指をなめるのは理性でこらえたが、その分ウェットティッシュを大量に使った。

料理も工作も洋裁もそうだが、サイズが小さくなるだけで作るのが何倍も難しくなる! 筆者は突然理解した。親がこの類のお菓子を買い与えなかったのは、たぶん私が手や服やテーブルをめちゃくちゃに汚したからだ。命をつなぐ食料を粗末にしてはいけない、とは全く別の意味で「食べ物で遊ぶのはやめなさい!」と叫びたくなったことだろう。

・子どもに夢を

この「ポッピンクッキン」シリーズのコンセプトは「おみせやさん体験」。「くるくるたこやき」「ふわふわパンケーキやさん」「たのしいおまつりやさん」「たのしいケーキやさん」「たのしいおすしやさん」「できたてパンやさん」「ハンバーガー」「ドーナツ」と、まだまだたくさんの商品がある。

どれも筆者の子ども時代にあったら狂喜乱舞しそうなラインナップだ。ブラザーとコラボして、出来上がったお菓子を飾ることができるペーパークラフトも公開されている。

とにかく事前に手をよく洗って清潔にし、汚れてもいい場所と服装で楽しんで欲しい。ちなみに味は普通に美味しい。「どんな味?」と聞かれたら「わからない」としか言いようがないケミカルな味なのだが、特にビスケットと組み合わせたものは美味しかった。30年以上に渡って子どもの夢を追求し続けるクラシエに敬意を表したい。

参考リンク:クラシエブラザー
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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