スリー・ドッグ・ナイトの「Joy to the World(喜びの世界)」が日本で発売された日
1971年(昭和46年)4月25日、スリー・ドッグ・ナイトの「Joy to the World〜喜びの世界」(東芝音工)が日本で発売され、その年の洋楽チャートにおいて首位を獲得した。
同年の洋楽/邦楽ヒットソングといえば…
【洋楽】
1位「Joy To The World 」/ スリー・ドッグ・ナイト
2位「Maggie May」/ロッド・スチュワート
3位「It’s Too Late」/キャロル・キング
【邦楽】
1位「わたしの城下町」/小柳ルミ子
2位「知床旅情」/加藤登紀子
3位「また逢う日まで」/尾崎紀世彦
NHK総合テレビが全番組カラー化を実施し、『仮面ライダー』の放映がスタート、第48代横綱・大鵬が引退表明し、マクドナルド日本第1号店が銀座にオープン、そしてアポロ14号の月着陸に世界中が湧いた年でもある。
ジェレマイアは酔っぱらいだった
俺の親友だった男だ
完全に酔っぱらっていて何を言っているのか分からない
だけど奴がワインを飲むのを手伝ってやったんだ
奴はいつも良いワインを持っていたからね
冒頭からジェレマイア=『旧約聖書』に出てくるユダヤの預言者を登場させて、その人物を“bullfrog(ウシガエル)”=酔っ払いと喩えるような癖のある歌詞と、突き抜けるようなポップなメロディーで、世代を超えて多くの音楽ファンに愛され続けてきた名曲である。
まず、この“スリー・ドッグ・ナイト”という奇妙なバンド名は何を意味しているのだろう?
オーストラリア大陸の先住民であるアボリジニが、寒さの厳しい夜には3匹の犬と寝るという風習にちなんで付けられた名前だという。
彼らは、ダニー・ハットン、チャック・ネグロン、コリー・ウェルズの3人を中心としたヴォーカルトリオで、1967年に結成された。
グループのメンバーは7人で、ヴォーカルの3人の他、ギター、ベース、ドラム、キーボードを担当するメンバーで構成されていた。
彼らの全盛期は70年代だった。
70年代初頭、ジェームス・テイラーやキャロル・キングといった才能溢れるシンガーソングライター達の登場で、ロック&ポップス界はアーティスト自身が自作の曲で勝負する時代に突入した。
60年代のアーティストはビートルズやストーンズでさえ、ブルースやR&Bのカバーを多く取り上げていたのだが、だんだんと身近な出来事や日常生活を歌にすること..