【レポート】人間椅子30周年記念ツアーファイナル、圧巻のライブ! ファン歓喜の公演 “映画化” が発表される!!

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もうすぐ2019年が終わろうとしている。誰もが1年を振り返り、「個人的10大ニュース」が頭をよぎる頃だと思う。私(佐藤)はベスト5にコレを入れない訳にはいかない。それはロックバンド人間椅子の30周年だ。以前の記事でもお伝えした通り、メンバーが月刊誌『ヤングギター』の表紙を飾ったのは、この20年で見ても10位以内に入る大ニュースである。

そんな彼らの「バンド生活三十年~人間椅子三十周年記念ワンマンツアー」のファイナルが、2019年12月13日、東京・中野サンプラザホールで行われた。圧巻のステージで超満員のファンを魅了すると共に、終演間際に驚きの発表が行われたのである。それはなんと「映画化」だ! 映画!? 人間椅子の映画って?

・30周年、圧巻のライブ

約2000人を収容する、会場の中野サンプラザのホールはこの日、ソールドアウトで大入り超満員。YouTubeでの生配信も行われる都合で、通常のライブよりもスタッフが多く、場内には張り詰めた空気が漂っていた。30周年ツアーファイナルということもあって、ファンもどこか緊張しているように見える。

メンバー入場のSEは、6月に発売されたばかりの新譜『新青年』の1曲目「新青年まえがき」。場内に爆音で曲が流れるとすぐさま総立ちとなって、熱い拍手とエールでメンバーを出迎える。ギターボーカル和嶋慎治氏は4~5年前に誂(あつら)え、1度も着ていなかったという紋付袴。ドラムボーカルのナカジマノブ氏は背中に大きくバンド名を刺繍した黒地の鯉口(こいくち)。そして、ベースボーカルの鈴木研一氏は白塗りに法衣で姿を現した。

バンドはこれまでにオリジナルアルバム21作(インディーズ盤ミニアルバム含まず)、ライブ盤2作。ベスト盤は12月11日に発売された『人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤』を含む、計5作リリースしている。今ツアーはそれらの中から、厳選したセットリストでライブに臨んでいる。30年の集大成が、この日に集約されているといっても過言ではないだろう。

序盤の『宇宙からの色』、『羅生門』、『品川心中』、そして『芋虫』と、彼らの世界を惜しみなく炸裂させる。これら、文学からヒントを得た楽曲、そして落語の演目をモチーフにした曲は、彼らの骨頂と言えるだろう。

ライブのはじまりと共に、ファンと生配信視聴者の心を鷲掴みすると、中盤にはベスト盤に収録した新曲『愛のニルヴァーナ』と『悪夢の序章』で、さらに彼らの世界へといざなう。月日を重ねて円熟したその表現の世界は、1度触れたら抜け出せない魔力を帯びているようだ。あえて言うなら「地獄」のよう。

そうであればこそ、YouTubeに公開されたMV『無情のスキャット』は海外で支持を得ているのではないだろうか。たまたま目にした海外ネットユーザーが1人、また1人とその地獄に引きずり込まれて、300万回再生される事態へとなった。それが足がかりとなって、2020年2月の海外ツアーへとつながっている。

終盤には、読経を織り交ぜた『芳一受難』。バンド再ブレイクの引き金になったアルバム「未来浪漫派」から、約10分を誇る楽曲『深淵』。そして、日野日出志氏の漫画から着想した『地獄小僧」と続き、場内の空気は狂おしいほどに熱くなっている。

そして息つく間もなく、初期から現在までバンドを象徴する曲として、『陰獣』『人面瘡』が繰り出される。禍々しくうねるようなギターリフは、30年を経ても音の不気味さが衰えることなく、むしろ時を重ねて磨きがかかっているようだ。これがそう遠からぬ未来に、ヨーロッパの地で披露される。はたして、海外オーディエンスはどんな反応を示すのだろう。

そして最後には『針の山』で会場のボルテージは最高潮に達した。曲のはじめには通称「特攻」と呼ばれる、銀のテープが打ち出されるステージ演出。これにファンは大歓喜! 不意の出来事に私(佐藤)はしばし呆然として、カメラのシャッターを押し忘れてしまった……。

アンコールで2曲を披露し、ダブルアンコールでステージに戻ったメンバーから、今回の中野サンプラザでの公演が「映画化」されることが告げられると、場内にはどよめきが起きた。事態を飲み込めないファンは、喜びよりもむしろ戸惑いの感情を抱いていたようだ。一体どんな映像作品になるのか? 

今この場でさえ、抱えきれないほどの興奮と感動を得ているというのに、それを劇場で追体験するとは、およそ想像がつかなかったのだろう。最後に『なまはげ』を演奏し、怒涛のライブは幕を閉じた。

ライブ中のMCで、来年はさらに海外での公演の機会が増えるかもしれないことが明かされた。これ以上ないほどの高みに達した、活動30周年のバンド人間椅子。さらなら高みに向けて躍進は続く。どこまで行くのか、その行く末が今から楽しみである。

取材協力:人間椅子
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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