あのロックバンドやポップスターはいくら稼ぐ!?〜メガツアー歴代興行収入ランキング
ゼロ年代のネットカルチャー浸透やiTunesによる単曲ダウンロード。10年代に入るとスマホやSNSアプリの台頭、新たに定額制のストリーミングサービスも登場。あれだけ飛ぶようにCDが売れまくった90年代とは打って変わり、ベストセラーの量産がほぼ不可能(アデルは例外)となった今の時代。
印税収入が減少するミュージシャンにとって、「ツアーで稼ぐ」(ついでにグッズで稼ぐ)ことはもはや当たり前。70年代のツアーはレコードを売るための宣伝活動だったが、今ではツアーを成功させるための新作リリースのような逆転現象を起こしている。80年代のようにMTVがツアーの役割を果たしてくれた時代も懐かしい。
スター級のロックバンドやポップスターにとって、長期間に及ぶスタジアムやアリーナのツアーを実施するのは、人気を維持するために常に求められる華やかなイベントのようなものだ。そのツアー自体が巨大化したのは80年代に入ってから。ローリング・ストーンズの1981年の「American Tour」が最初だと言われている。
「生き残るための唯一の手段がツアーだ。レコードの印税でもろもろのコストをカバーするなんてできやしない。メガツアーは回し続けなきゃいけない機械のようなもんさ……俺たちがやってるのは小さなロンドンのクラブに出てた1963年とたいして変わってないけどな」(キース・リチャーズ)
「自分たちが客席から“蟻”のようにしか見えないことを意識するようになってね。観客を盛り上げるために、巨大なスクリーンにミックの姿を映したりしなければならなくなった。ショーの規模がこれだけ大きくなると、花火やら照明やら舞台やら、ちょっした“仕掛け”が必要になってくる」(チャーリー・ワッツ)
今回はメガツアーによって人気バンドやアーティストがどれだけ稼ぐのかをランキング化してみることにした。売り上げ、期間、公演数、動員数・・・そのスケールの大きさには驚くばかりだ。
──ここまでは2019年までの話。2020年のコロナの猛威により、そのツアーでさえ開催困難となっている。
【ツアー収益歴代ランキング TOP 10】
❶エド・シーラン「÷ Tour」
7億7620万ドル
2017-19年/255公演/880万人動員
❷U2「U2 360°Tour」
7億3642万ドル
2009–11年/110公演/727万人動員
❸ガン..