オジー・オズボーン27歳〜酒に溺れてゆく日々、ブラック・サバスからの脱退、危篤状態の父が口にした最期の言葉

この記事は約7分で読めます。

メタル界のレジェント的存在として絶大な人気を誇る歌手オジー・オズボーン。
幾度もの変遷を経ながら…約50年に渡って活動し、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルと並ぶ“三大ハードロックバンド”に数えられるブラック・サバスの創設メンバー(在籍期1968年-1977年、1978年-1979年、1985年、1997年-2017年)としても知られる男である。
ブラック・サバスは2017年に活動を終えたことを正式に発表している。
オジーはブラック・サバスとしての最後のツアーについて『フィラデルフィア・インクワイアラー』紙に次のように語っている。

「素晴らしい時間を過ごせたわけではなかったんだ。俺は9年か10年をブラック・サバスに費やしたわけだけど、20年近くバンドからは離れていたわけだからね。彼らといる時の俺は単なるシンガーでしかないんだ。自分1人であれば、やりたいことをできるわけでね。オジーでいると、彼らとは馬が合わなくてね。分からないんだけどさ、一体他に誰になればいいんだっていうね。」



オジーが26歳の時に発表した6thアルバム『Sabotage』(1975年)まで、バンドは全英・全米ともにアルバムチャート上位にランクインしている。
特に5thアルバム『Sabbath Bloody Sabbath(血まみれの安息日)』(1973年)までの作品は、いずれも全米で100万枚以上の売り上げを記録。
そして、オジーが27歳となった1976年頃から、新たな音楽の波“パンク/ニュー・ウェイヴ”のムーブメントが到来する。
それまでのロックミュージックは徐々に勢いを失ってゆく。
ブラック・サバスも例外ではなく…当時、方向性の相違からメンバー間に不協和音が漂い始める。
当時、オジーは重度のアルコール問題を抱えていた…

「バンド内でもめ事が起こっている一方で、俺達は7作目となるアルバムの制作に取りかかっていた。マイアミのスタジオを押さえ、機材もスタッフも全部イギリスからアメリカに持ち込んでやろうとしていた。新作のタイトルは“Technical Ecstasy”に決まった。この頃になると、俺達のアルバム制作費用は馬鹿馬鹿しいほどの金額になっていたよ。」



音楽シーンの過渡期も重なり…この頃からブラック・サバスのアルバム売り上げは下降線を辿ってゆく。
レコード会社も徐々に予算を渋りはじめ、さらにはアメリカの国税庁からバンドに対して100万ドル単位の税金の督促状が届いたという。

「法的闘争の費用も払えなくなり、マネージャーもいなくなったんだ。何よりも酷かったのは、俺達メンバーが自分達の方向性を見失ってしまっていたことだ。音楽的な実験をしていたというよりも、自分達自身が何者なのか?すっかりわからなくなっていたと言うべきだろう。スタジオの中では、メンバーが“フォリナーみたいなサウンドにしよう”とか“クイーンのようなアレンジで”なんてことばかり言うようになった。実におかしな話だ。かつて俺達が影響を与えたバンドから何かインスピレーションを得ようとしてるわけなんだから…」


オジーは酒とドラッグに溺れてしまい、周囲に対して酷いことを口にしてはトラブルばかりを起こしていたという。
『Technical Ecstasy』のレコーディング中に、オジーは身体も精神もボロボロの状態となり、イギリスに戻った直後に自ら精神病院に入院することを希望した。

「退院後も俺は家で酒を呑み続け、コカインをやり、マリファナを吸い…もう正気を失いかけていた。もう限界だったんだよ。これ以上バンドの中で歌っていても何の意味もないように思えていたんだ。曲作りよりも弁護士と会っている時間の方が長いんだぜ。しかも、6年間ほとんど休み無しで世界中をツアーで廻って、疲れ果てていたんだ。さらに、理不尽な税金の請求で俺達は一文無しになっていたんだ。」


そして…1977年、彼はバンドを脱退する。
彼の後任としてバンドが見つけてきたのは、同郷バーミンガム出身のデイヴ・ウォーカーという男だった。
フリートウッド・マックやサヴォイ・ブラウンに在籍したことのあるヴォーカリストだった。
ところがデイヴとメンバーは上手くいかず…結局、数週間後にはオジーが呼び戻される形となった。

「戻った場所(バンド)は表面的には以前と変わらないように見えたけど、明らかに何かが違っていた。あの時、心から取り組んでいたメンバーは一人もいなかったと思う。」


そんな中、ある日彼のもとに一本の電話が入る。
受話器の向こうの相手は、実姉の夫ノーマンからだった。
電話の内容は、全身を癌に侵されていた父親が危篤状態にあるという報せだった。

「お父さんに会いに行った方がいい!もしかしたら明日までもたないかもしれない!」


早期退職をしたばかりの64歳の父親は、病院のベットに横たわり彼が来るのを待っていた。

「神様は親父がなくなる前に、俺と話す時間を与えてくれたんだ。親父はそれまで俺に一度も言ったことがなかったことを口にしたんだ。“タバコに気をつけろよ”“酒の問題をなんとかしろ”“睡眠薬を飲むのも止めるんだ”」


彼は小さくうなずきながら父親の手を握りしめた。
次の日、容態がさらに悪化し…父親の身体には生命維持の為の管がつながれた。
父親は彼に最期の願いを告げた。

「このチューブを抜いてくれ。痛いんだ。」


1978年1月某日、彼の父親は静かに息を引き取った。
その年ブラック・サバスは8thアルバム『Never Say Die!』を発表するも、メディアからは酷評され…売り上げも芳しくなかった。
そして結局アルコール問題が改善されなかったオジーは、再度バンドを去ることとなる…



<引用元・参考文献『I AM OZZY オジー・オズボーン自伝』オジー・オズボーン(著)クリス・エアーズ(著)迫田はつみ(翻訳)/ シンコーミュージック・エンタテイメント>
こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。


【佐々木モトアキ独り唄いTOUR“歌ものがたり2021”秋冬】
9月11日(土)金沢JealousGuy
9月12日(日)富山(高岡)GOOD FELLOWS
9月17日(金)北海道(恵庭)Mojo Hand
9月18日(土)北海道(札幌)SALINAS
9月19日(日)北海道(苫小牧)M’s Garden
9月22日(水)北海道(札幌)LOG  
10月3日(日)新潟Live Bar Mush
10月8日(金)東広島pasta amare
10月9日(土)山口(下関)T-Gumbo
10月10日(日)福岡(雑餉隈)@-yaya GARAGE
10月16日(土)茨城(古河)Live studio音出事
10月23日(土)吉祥寺Rock Joint GB
10月30日(土)福岡Public Bar Bassic.
10月31日(日)熊本(八代)bar 7th chord
11月3日(水・祝)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis
11月6日(土)徳島CROWBAR
11月7日(日)徳島デラシネ
11月12日(金)小倉Bar Disa
11月13日(土)広島OK鉄板
11月14日(日)大分(宇佐)音小屋REBOOT
11月19日(金)仙台 ホームラン酒場
11月20日(土)二戸FREED
11月21日(日)八戸FLAT 
11月22日(月)青森 Be on space222トラスト
11月23日(火・祝)秋田カウンターアクション
11月27日(土)下北沢ニュー風知空知
12月3日(金)名古屋ローリングマン
12月4日(土)岡山Desperado
12月5日(日)大阪 大きな輪
12月11日(土)福岡NIKAI 
12月12日(日)大牟田 陽炎
12月18日(土)所沢 MOJO
↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12692844619.html


新作ミニアルバム『You』のタイトルナンバー「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。


佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。
例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
ライブイベントの紹介・宣伝文や、アーティストの紹介文なども対応できます。
音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。
音楽、人、食、商品、街(地域)…私たちが関わるものすべてには“ものがたり”があります。
あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒
お気軽にご依頼のご相談・ご連絡ください♪
sasa@barubora.jp
090-2669-2666
【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html
【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

The post オジー・オズボーン27歳〜酒に溺れてゆく日々、ブラック・サバスからの脱退、危篤状態の父が口にした最期の言葉 appeared first on TAP the POP.

タイトルとURLをコピーしました