それはあの悲劇が起きる3年前の出来事だった〜ジョン・レノンとデビッド・ボウイと過ごした“香港での想い出”を語るイギー・ポップ

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1977年に香港でジョンに会った。
2歳くらいだったショーンと旅行中で、日本にいるヨーコに会いに行く途中だった。
俺はデビッド・ボウイと彼の友人でアシスタントでもあるココ・シュワープと一緒で、俺のツアーで日本からヨーロッパに帰る途中だった。
デビッドとジョンは友人で、香港に行く途中、ジョンもちょうど俺達の滞在中に同じホテルにいることを知った。
エレベーターの扉が開くと、だぼだぼのバスケのジャージを着たジョンがホテルのロビーにいた。
彼はデビッドを思いきり抱きしめ、笑顔で出迎えた。
俺はイギリスの大物が、そんなあたたかさを示すのを見て驚いた。
バスケットボールのジャージを着た彼もスーパークールだったぜ!(ミーハーで失礼・笑)
夜にショーンが寝たあと、俺達4人で数回ディナーに行った。
トップレスバーにも一度行ったし、気取ったカントリークラブでも
一度お茶した。
彼は騒ぎたてようと思えば、とことん騒ぎたてることのできる人だった。
給仕がなかなか行われないと、トップレスバーでもカントリークラブでも立ち上がって「ねぇ!ビートルズって知ってる!?」って冗談半分に叫んでいた。
ジョンはこれを楽しんでいた。
俺は楽しくて仕方なかったよ(笑)
ジョンはたった一度だけ俺に直接話かけた。
「君のショーをニューヨークで観たよ。かなりよかったよ。」
彼はなにげなく俺に素晴らしい贈り物をくれた。
薄明かりが灯った真夜中の香港の海岸通りを彼が散歩していたのを憶えているよ。
口には爪楊枝、ブルージーンズをはき、ジャケットをはおっていた。
路上を歩く彼を取り囲むのは空間だけで、彼はその空間を満喫していた。
俺の心にはその時の映像がずっと焼きついているのさ…。(イギー・ポップ)


イギーはジョンに会ったその年にデビッド・ボウイのプロデュースの下、アルバム『Lust for Life』を発表してこんな歌を収録している。
この「The Passenger(乗客・旅人)」に、異国の地で散歩を楽しむあの日のジョンの姿を重ねたのだろうか…。
旅する乗客よ
一体なぜ揺られて行くんだい?
旅する乗客よ
どこまででも乗っていく
窓から眺めているけど
一体何を見てるんだい?
暗い空と輝く星を眺めている
今夜の綺麗な星を眺めている
街の裏通りを眺めている
曲がりくねった海岸線を眺めている



そんな香港での“想い出”から3年後に悲劇は起きた。
1980年12月8日、午後10時50分頃(日本時間9日12時50分)の出来事だった。
ジョン・レノンとヨーコ・オノ夫妻はスタジオでの作業を終え、ニューヨーク市セントラルパークウェスト72丁目のダコタ内の自宅へ帰ってきたところだった。
72番街の路上でリムジンを降り、ヨーコより数歩先を歩いていたジョンに、黒のレインコートを着て金ブチ眼鏡をかけた男が門の横から「レノンさん」と声をかけた。
男は、振り返ったジョンに向かって38口径のピストルを5発発射した。
銃弾はジョンの胸に3発、左肩に2発命中し、うち2発が貫通して腕にまで到っていた。
ジョンを撃った男はその場に茫然と突っ立っていて、その後の警察の取り調べにも素直に応じた。
マーク・デビッド・チャップマンという25歳の男で、銃撃の5時間ほど前にはジョンからサインをもらっていたことも分かった。
──苦痛のうめき声をあげるジョン。
よろめきながらも入口の奥にある守衛室に向かって6歩ほど歩き、一言だけ残して前向きに倒れた。
「撃たれた…」
その傷口からはおびただしい血が流れ出ていた。
ヨーコが駆け寄り、ジョンの頭を胸に抱いて絶叫した。
「彼を助けて!」
守衛の通報で駆け付けた警察がジョンをパトカーの後部座席に乗せ、59丁目のルーズベルト病院に急行した。
輸血と心臓マッサージを行うも全身の8割の血液を失い、失血性ショックによってジョンは絶命する。
死因は左胸の銃傷による大動脈からの大量出血だった。
まさに彼が息を引き取る時…病院内に設置されていたタンノイ・スピーカー(イギリス製の有名なスピーカー)からは「All My Loving」が流れていたという。
そして…彼の死は11時15分に公式発表された。


<引用元・参考文献『メモリーズ・オブ・ジョン』/編者:オノ・ヨーコ/翻訳監修:斉藤早苗/翻訳:シクロス・サナエ(イースト・プレス)>
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