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【姿なき円なる道】ver2よごと 眠られぬもの 安眠し 亭主より 眠れる庭の 佳人の薬草の 処方をうけ とけるように深い眠りに はいった

よごと 眠られぬもの安眠し 亭主より眠れる庭の 佳人の薬草の処方をうけとけるように深い眠りに はいった知っている時は流れない止まったままの無限めざめの 明鏡止水眠る前に垣間見た花橘のからむ垣根越しの路地の庵近づこうとすると 遠ざかるまを求め...
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【五月の誓い】~五月の空 翼広げる鳥よ   睦まじい つがいのおしどり達   分かち合う 喜び信じて   宿る命に 幸せあれ

一 五月雲を 風に任せる空に吹き流しの なびく姿の鯉よ生まれ育てし この地にあって契りを結んで 結ばれん二三 菖蒲の花 緑の花の命笙の笛 音色さやけし五月息づく世界の 息吹を感じて共に生きる 喜びよ四 五月に誓いし 祈りの詞結いを結びし 夫...
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平成物語__令和へ~扇の要 に 灌頂の巻 六道闇に 輪廻転生地獄草子 扇面にまねき分けられし 平成 物語

扇の要 に 灌頂の巻六道闇に 輪廻転生地獄草子扇面にまねき分けられし平成 物語令和の世代に次ぐ 昭和 縁起浦上天主の鐘の音善悪彼岸の響きありあじさい 七化け 徒花の花千変万化の断りを表し浮き身のあやうきも久しからず真夏の空蝉の如し強きも弱き...
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【さりげにふくあすかぜ】~さありげさりげに さもありなんさりげなくふく おとめのといきためいき ほらをふき さりゆくものはきのうのかぜ

さありげさりげにさもありなんさりげなくふくおとめのといきためいきほらをふきさりゆくものはきのうのかぜふきさりしこうじんをはいしきょうのかぜがひきとるもよるべないものにこそあすのかぜたまずなをひきさりもありてはひきとるもふきかえすもいのちなら...
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【ヴィーナスの永遠】~月の 満ち欠けが ないものの 正体を思い出す ジャンヌダルクの はだけた胸が 隠された 怒り いきどうり 不条理の旗を振る

月の 満ち欠けがないものの 正体を思い出すジャンヌダルクの はだけた胸が隠された 怒り いきどうり不条理の旗を振るサミトラ島の ミケのかしら寄るべない 者たちの吐息が 聞こえる西に傾きかけた 夕日垂れ絹が降り 帳が夜場末の酒場のジュークボッ...
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【ゴーギャンの独り言】~むねのときめき おぼえるときこそ こころは いっも うつつに おもいだすたび すがたをかえ けっして しょうたいを あらわさない

むねのときめきおぼえるときこそこころは いっもうつつにおもいだすたびすがたをかえけっしてしょうたいをあらわさないましてかくしている ふるまいなどなにもないかのように しらをきってはうそのようにも ほんとうのようにもありのままのすがたをさらけ...
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【セザンヌの塗り残し】~司教の説教のあと ヤコブの天使がスケッチしている 頬杖ついた 赤い チョッキを着た少年 うつろな まなこに映し出された テーブルに乗った 果物かごに入った ころげ落ちそうな赤いりんご

セザンヌの塗り残し司教の説教のあとヤコブの天使がスケッチしている頬杖ついた 赤い チョッキを着た少年うつろな まなこに映し出されたテーブルに乗った果物かごに入った ころげ落ちそうな赤いりんご少年の見やった 矛先に 窓の外に映し出されているサ...
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【モネの幻想】~湖の内湖の沼に咲く 蓮の花の葉の上に ひとしずくの雨が 珠となって は 蓮の葉の上をすべって転がった

転がりながらも 珠の面に映し出された世界 さらなる奥に映し出された世界の中に 沼が見え沼には蓮の花が咲いているさらにも 葉の上をころがり続け空から降り続ける雨しずくが踊っては奥へと渦巻くように外湖の湖へと誘うどれだけの事かと思い出すと髪は思...
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【薫る風_宇治十帖】~おすべらかしの髪の思い出は かもじなびかせ かたむすび おもいがけない きせつのであい サツキの花のさやあてか

ちょうちょむすびの はねひろげほどけないほど むすびめかたくかたくなに たまむすぶほどつぼみとなってひきあって かべんにあやをつけるほどけたむすびめひとつかたむすびにもどりつけぶみひとつあうは わかれの うたまくらうしろがみひくかもじとてお...
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【地球旗】思い出す空 思い出の空 大空に向かって大の字に 寝っ転がって 見上げれば 大空に翻る地球旗

思い出す空 思い出の空大空に向かって大の字に 寝っ転がって見上げれば 大空に翻る地球旗大気に青く大空染めて美しい地球の旗なんのためでもなく なんにもよらず染まって 染み入る世界覗いちゃいけない空の深さ 青の深さ藍の思い出 新月に仕込み満月に...
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【七夕万葉歌】ゼンマイじかけのザクロの実 はじけて 此岸の地 果実の種ひとつ 彼岸に種まく人 言の葉を託す

ゼンマイじかけのザクロの実はじけて 此岸の地果実の種ひとつ彼岸に種まく人 言の葉を託す此岸彼岸の結縁の綣の緒漏斗の螺旋の記憶繭玉ひとつ 生れ変りの冬ごもり尾びれに照り返す漣躍る銀麟反射して魚眼に映る島影薄雲吐く ひときれの空薄明の瞳まばゆく...
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【ドビッシーに捧ぐ】~ピアノ小曲集に寄せて 仏生会歌 雲にまぎれ 獏たる景色がひろがる 遠く寺院の鐘の音が 木々の梢を 渡つて 声明 風の音を伝える

仏生会歌雲にまぎれ 獏たる景色がひろがる遠く寺院の鐘の音が木々の梢を 渡つて声明 風の音を伝える円なる舞をして月影を映させては墨滴をしたたらせ白き 画仙に染みひろがりしずくのはしから 落ち着きて水琴窟の 水滴の響き静謐に木霊し破られし沈黙静...
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【あなた隠しの隠恋慕】聞こえているのに聞こえないふり ささやく人がいるのに 耳 さえ 傾けない ただ黙って聞いていたいのに 饒舌が 寡黙を守っている

あなた探し見えるのに見えないふり見ている人がいるのに見守っていて欲しいのに慧眼が盲目にさせてただ黙って 目を伏せている感じているのに感じないふり不感症存在を知っていて欲しいのに知らんふり無関心尊重が無視を装っている話せるのに 話せないふり話...
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【青春という名の名馬】あまずっぱく ほろにがく あおくさく じゅせいの みずみずしく いのちをつなぐ あまかわの むける ほうじょうかん なみうつじょうみゃく ずしりとしずむ しんおん

青春という名の名馬あまずっぱく ほろにがくあおくさくじゅせいのみずみずしくいのちをつなぐあまかわのむける ほうじょうかんなみうつじょうみゃくずしりとしずむ しんおんしなやかなしたいのだんりょくかんうけいれるじゅうなんとけるような だつりょく...
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【胸のときめき_心は】こころときめきするもの 枕辺に立ちのぼる 薫香の香り 甘美な夢を誘う 貴方さまの訪れを待つ ひとときの錯覚に 陥っては 悦に入る

胸のときめきこころときめきするもの枕辺に立ちのぼる薫香の香り甘美な夢を誘う貴方さまの訪れを待つひとときの錯覚に陥っては 悦に入る徒に胸はときめく姿見の鏡に曇りが出はじめて錆びてしまう 未来が絶望につながり胸もつぶれる思いがつのる化粧し 着飾...